国際協力インターンシッププログラム・奨学生レポート


インターンシップの奨学金プログラムに参加した大尾嘉杏菜さんからのレポートです。
1か月のプログラムで学んだ事を記事にしていただきました!
国際協力に興味がある方は必見のレポートです。


参加プログラム :
国際協力インターンシッププログラム
国 : タンザニア

 

プログラムへの期待ーNGOの運営方法

私は今回インターンシップに参加するにあたり、タンザニアでの貧困の現状とその解決のために、NGOがどのように運営されているのかを学ぶことが出来ると期待していました。その期待通りに、タンザニアの貧困の現状を、貧困で苦しんでいる方々のお話を具体的に聞くことを通じて学びました。健康的な食事や教育などのためにお金を払うことが出来ない家庭の状況を知ることが出来、とても貴重な経験となりました。どうしても全体的に貧困を数字で測ってしまいがちですが、一つ一つのストーリーを聞くことで、数字の重さを少し実感することが出来たと思います。また、期待通りに、国際開発の大きな役割を果たすNGOの運営の仕方も学習することが出来ました。NGOは、教育や精神的なサポートなど、お金だけではない手法を通じて、貧困に苦しんでいる方々を支援していることを学びました。


プログラムで学んだ国際開発に関わる3つの懸念

期待していた学習以外にも、国際支援や国際開発などに関わる3つの概念を学ぶことが出来ました。

1つ目は、支援の持続可能性です。私のインターンシップ先でのアドバイザーさんは持続可能な支援をとても心がけていました。例えば、インターンシップ先では精神的なサポートを続けることで、クライアントの自尊心を一緒に高めていき、自分の健康の大切さを教えていくプログラムを行っています。また、お金の支援に関しては、クライアントがどのぐらいの範囲で払えるのかを具体的に一緒に判断し、100%NGOに頼っていない状態にしていくことで、少しずつクライアント自身でお金を対処していくシステムにしています。「魚をあげることはできるが、魚の釣り方を教えることもできる」というアドバイザーさんの一言を決して忘れません。

2つ目に学んだことは、きちんとしたNGOの広報です。インターネットに記載されている数多くのNGOのCMやウェブページなどで、NGOとその支援者をヒーローとして表現していることが多いかと思います。NGOがヒーローとしてかわいそうな人々を貧困から救い出しているような表現の広報は問題です。もちろん、CMなどでこの様に表現されていたら支援したいと思う方は多くなりますが、困っている家庭は、まるでかわいそうな弱者のように扱われたいわけではありません。私はインターンシップを受ける前にはそのような広報についてそれほど考えたことはありませんでした。しかし、社会福祉とは一つのグループが誰かを救い出すというものではなく、2つのグループがより良い社会と自分達のために協力していくものであると学んでから、きちんとした広報の大切さを知りました。国際開発の大きな役割を果たすNGOであるからこそ、きちんとした広報を行う重大な責任があると思います。

3つ目に学んだことは、自分が携わる仕事に対する熱意の貴重さです。インターンシップのアドバイザーさん達はとても力強い、社会福祉への熱意が伝わる女性達でした。NGOを運営するのはとても難しいことであり、寄付金の心配だけではなく、貧困という本当に辛い状況を社会の人々と一緒に様々な困難を乗り越えながら解決していかなくてはなりません。その中でも諦めずに活動を続けていく熱意が冷めないアドバイザーさん達のお話を聞けて幸せでした。


最後にー国際協力分野の仕事という選択ができるという環境への感謝

インターンシッププログラム中は、自分が熱意の感じる仕事に携わっていくことがどれほど貴重なものなのかを実感することが出来ました。アドバイザーさん達の熱意に負けないぐらいの熱意で、今回のインターンシップで学んだ大切な知識を心に留めて、国際開発や国際政治などに関わる仕事につく夢、また、自分自身のNGOを創立させる夢を追って行きたいと思います。