国際協力インターンシップ(タンザニア)O・Yさん

 

インターンシッププログラム参加者のO・Yさんからインターンシップで学んだことを記事としていただきました!^^

国際協力や貧困、社会福祉の分野に興味がある方はO・Yさんの記事から学べる事があるかもしれません。

 

O・Yさんの自己紹介

はじめまして、私は、千葉県から明治大学に通っているO・Yと申します。私は、もともとアメリカに留学に行く予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で、中止になってしまいました。そこで、日本にいながら、代わりに何か特別な経験ができないかを深く考えていました。

 

タンザニアNPOのインターンシップ

私は、昔から、国際協力に関心がありました。しかし、なかなか途上国に行く機会はなく、モヤモヤがありましたが、2021年の2月に1ヶ月間、World Unitedの紹介による、タンザニアのNPO、ウモジャ ナ ウペンド コミュニティセンター(以下、ウペンド)で、インターンシップを経験することにしました。オンラインの活動だったため、参加のハードルが比較的低く、思い切って参加を決めました。その活動では、オンラインのフィールドワークで、タンザニアの貧困層の方々にインタビューを実施することができました。
ウペンドの最終目標は人々の”自立”です。それに向けた様々な活動が行われていました。

 

インタビューで学んだ状況

まず、女性に対してです。生計を立てるのが困難な方々に出会いました。
ある女性は、鶏を飼いその卵を売って生活をしていました。しかし、環境・気候の影響で、多くの鶏が亡くなり、今はたった一匹しかいないそうです。必然的に収入も減ってしまっています。
他にも、ある年配の女性は、川で見つけた石を一人で家に運び、それらを小さくして売り物にするという仕事をしていました。本人は体力的に大変だと言っていました。しかし、このような、負担の大きい仕事をしても、1日に三食を食べるのは難しく、食べられたとしても栄養のあるものではないそうです。
そこで、ウペンドは、そういった女性への支援のために、職業訓練を実施しているようです。内容は、参加者に、「石鹸の原料を入手し、原料から石鹸を作り、それを売る」までの過程を教えるというものです。生活必需品の販売により、女性の”自立”を促す活動だと思いました。

また、ある少年にもインタビューをしました。彼の夢は医者になることです。彼は、医者になり、人の命や社会を助けたいと言っていました。医者になるためには、学業成績は、日本同様にとても重要だそうです。しかし、かつて、彼には、大きな問題がありました。もともと彼の自宅にあったライトは、長くは光りが続かないため、彼は、夜に勉強することができなかったのです。シングルマザーのお母さんは、病気の影響で働けず、ウペンドから支援金をもらって生活をしています。ライトを買う余裕はありませんでした。そこで、ウペンドは、このような子供が、夜にも勉強できるように、ライトを購入して提供するということも行なっているようです。私は、日本では、夜にライトがあるのは当たり前で、正直、そのありがたみを感じたことはありませんでした。しかし、日本でも、災害などで、一時的に電気が使えなくなった時はあります。あの状況が日常的に続いていたと考えると、とても不便さを感じました。

そして、親による虐待を受けていた女の子にもインタビューをしました。彼女は、そのトラウマで、時々、気絶してしまうことがあったそうです。ウペンドのサポートで病院に通えて、カウンセリング等のおかげで、現在は治ったようです。その後、彼女は、ウペンドの経済的な支援で、学校に通い始めましたが、その学校では、裕福な生徒が多くおり、中には、彼女に、“you are poor” (あなたは貧しい)とからかう生徒もいたようです。現在は、ウペンドの仲介によって、その生徒との問題は解消されたようですが、途上国内にも裕福な家庭とそうでないと場合があり、そこから「格差」が生まれているということに気付き、衝撃を受けました。

 

クラウドファンディングによる支援

最後に、このような現状を通して、私が実感したのは、彼らの努力だけでは”自立”した生活を送るのがとても難しいということです。そのため、ウペンドの活動は社会的な意義が大きいと感じました。
自分で現地に行くのは時間もお金もかかり、ハードルは高いですが、World Unitedのオンラインインターンシッププログラムで、学びの多い日々を過ごすことができたのはよかったです。事前準備はもちろん、活動中もわからないことはすぐに連絡をし、細かいことでもアドバイスをいただけて、安心でした。日本にいながら普段はできないとても貴重な経験をすることができました!
最後に、ウペンドの活動は、寄付金によって行われています。しかし、現在は新型コロナウイルスの影響で、寄付金が減少しており、深刻な問題となっているようです。
私は、インタビューを終えて、自分が学びを得ただけで活動を終わらせたくないと思いました。そこで、友人が運営している学生団体のCORUNUMと協力し、

ソーシャルアートプロジェクトを実行することにしました。それは、タンザニアの子供たちが描いた絵を商品化し、その利益をウペンドに送り、資金として役立ててもらうというものです。
そのための、クラウドファンディングに賛同していただける方がいれば、ご協力いただけると幸いです。
ありがとうございました!

 

World Unite!担当者よりコメント

O・Yさんの学ぼうとする姿勢や直面した課題を解決する姿勢は国籍や文化が違った人たちと働く上でとても大事です。
また、積極的にアイディアを実現しようと自立して動く能力はオンラインでの働き方が主流になりつつある今日求められる能力の一つになるのではと感じる今日この頃です。
現在O・Yさんはタンザニアの団体での活動を終え、インドの団体にてインターンシップを行っています。
2つの異なった国でのインターンシップの経験を皆様に共有できるのが楽しみです。